この記事では、「ほしい人」の正体とは誰なのか?、そしてなぜ市場原理が家庭にまで浸透しているのかを、ポケカ騒動をきっかけに考えてみます。

筆者紹介
30代の会社員として、家庭とキャリア、そして投資や学びを並行してきました。日常の小さな出来事が、実は経済や市場原理の縮図であることに気づき、そこから思考を深めています。
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「ほしい人」とは誰か?プレイヤー層の多様化
「ほしい人が買えない」とよく言われますが、その「ほしい人」とは誰なのでしょうか。
- 子ども(遊びたい層)
- 大人プレイヤー(大会参加層)
- コレクター(資産・趣味として収集)
- 転売ヤー(利益を得たい層)
実際には、これらすべてが正当な市場プレイヤーです。にもかかわらず、報道やSNSでは「子どもが買えない=悪」といった単純な倫理の枠に押し込められてしまう。
これは、市場に複数の層が存在し競争しているという事実を、多くの人が認識できていないためです。
技術革新が生んだ「誰でも参加できる市場」
かつてはプロだけが参入できた市場に、今では誰でも参加できるようになりました。
- 株式投資 → スマホ証券で1株から購入可能
- 中古車・不動産 → メルカリやSUUMOで個人が売買に参入
- ポケモンカード → 店頭で入手し、即座にフリマアプリで転売
これは資本主義の進化であり、「誰でも市場にアクセスできる」ことが自由競争の本質です。
勝てない一般参加者と「感情論・倫理論」へのすり替え
しかし、市場の開放は同時に「プロ vs 素人」の構図を可視化しました。
- プロは情報・資金・戦略で優位に立つ
- 素人は勝てず、敗北する
この時、敗北した側が「転売は悪」「不公平だ」と倫理や感情の議論にすり替える傾向が強まります。
けれども、それは市場が正常に機能している姿そのもの。市場は戦略を持つ者が勝つゲームであり、善悪の問題ではないのです。
家庭にまで侵食する市場原理
この「市場化の波」は、家庭の意思決定にも影響しています。
- 保育園の入園競争:枠が限られ、抽選や点数制で選別
- 子育てグッズの高騰:入園・入学シーズンに価格上昇
- 教育費や住宅ローン:金融市場との結びつきが強化
気づかぬうちに、私たちの家庭も「市場の論理」で縛られているのです。にもかかわらず、多くの人々はそれを意識できていません。
結論 ― 感情論ではなく戦略を
ポケカ騒動は単なる「子どものおもちゃの話」ではありません。
- 複数のプレイヤーが同じ市場で競争している現実
- 誰でも市場に参加できる時代が到来した事実
- 勝てない層が感情論に逃げる構造
- 市場原理が家庭にまで侵食している現状
市場に生きる以上、必要なのは「ルールを理解すること」と「自分なりの戦略を選ぶこと」。
家庭生活もその例外ではありません。
最後に問いたいのは、あなたは市場にどう向き合いますか?感情論に流されるのか、それとも戦略を持って行動するのかということです。
シリーズ目次
第1回:ポケカ騒動にみる「誰でも市場に参入できる時代」の光と影
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第2回:教育費×市場原理 ― 子どもの学びは「投資商品」になった?
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第3回:副業×市場原理 ― 誰もが「労働市場のプレイヤー」になる時代
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第4回:時間×市場原理 ― 「家族時間」すら奪い合う競争社会
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第5回:住宅・老後×市場原理 ― 人生の大きな買い物に潜む競争
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第6回:結論編 ― 市場社会を生き抜く家庭戦略
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