
筆者紹介:実務では技術改善・コンテンツ設計・運用フローの3点セットで成果を出してきました。
WordPressを立ち上げたけど、最初の90日で何を優先すればいい?
共感と結論(先出し):立ち上げ直後はやることが多く不安になりますよね。結論は「初期は『技術安定 + 主要コンテンツ投入 + 既存コンテンツの定期更新』に集中すること」。短期で順位を作るより、3〜6ヶ月で結果を見込む現実的な戦略が効きます。Ahrefs
▶️おすすめ記事
初動の技術チェック(Day 1–14) — WordPressの基礎を固める
結論:早期の技術問題を潰せば後の努力が何倍にも効く。
理由(Why):クローリング/インデックスの障害やページ速度の問題は、良質な記事を作っても検索流入を阻害します。Google公式の基本ガイドに沿った設定がまずは安心です。Google for Developers
必須設定(ロングテール)
- SSL(https)導入、robots.txt、sitemap.xml登録
- Search Console と Google Analytics(GA4)連携
- パーマリンク構造とカテゴリ設計の最適化
速度とモバイル最適化(ロングテール)
- 画像最適化(WebP、遅延読み込み)
- キャッシュ・CDNの導入(Cloudflare等)
- モバイル表示とコアウェブバイタル確認
How to(手順):
- Search Consoleにサイトを登録 → sitemap送信。
- PageSpeed Insightsで主要ページを測定 → 上位3制約を改善。
- プラグインで画像変換・キャッシュ対応。
具体例:ある案件で最初の2週で画像最適化とキャッシュ導入だけで平均LCPが3.5s→1.7sになり、直帰率が減った経験あり。
次の一歩:まずSearch Consoleで「カバレッジ」エラーがないか確認する。
コンテンツ設計と公開(Day 15–45) — 検索意図を満たす記事を作る
結論:優先度は「コア3記事+ロングテール10記事」。質の高いコア記事でサイトの軸を作り、ロングテールで着実に流入を積む。
理由(Why):上位表示は時間がかかるため、複数のニッチKWで小さく勝つ戦略が現実的。Ahrefs等の調査でも、新規ページが上位に入る割合は低いが、低競合キーワードは短期間で効果が出ることがあると報告されています。Ahrefs+1
コア記事(柱コンテンツ)作り
- 「~の始め方」「~の選び方」など包括的で滞在時間が伸びる構成
- 内部リンクで関連記事へ流す設計(サイトのハブ化)
ロングテール記事の量産
- Q&A形式やケーススタディで検索ニーズを拾う
- 検索ボリューム小でもCVにつながるKWを優先
How to(手順):
- KWリサーチで「購買・行動意図+低競合」を30語抽出。
- まずコア3本をしっかり書き、導線(CTA・内部リンク)を設計。
- 週に2本ペースでロングテール記事を投入。
次の一歩:今週1本、サイトの「柱(コア)」となる記事を作成する。
測定・改善(Day 46–75) — データで弱点を潰す
結論:更新の優先順位は「減衰した記事」「ページ2にいる記事」「コンバージョンの高い記事」の順。古い記事の更新は短期勝負に有効です。HubSpotなどの事例でも古いコンテンツの最適化でトラフィックが大きく改善した報告があります。HubSpot BlogAnimalz
理由(Why):既存資産を磨く方が、新規作成よりROIが高いことが多い。
コンテンツ刷新の着手ポイント
- 直近6ヶ月で流入が落ちた記事(最優先)
- SERPで2ページ目にいる高CV記事(改善で1ページに上げる)
- 既に被リンクがついているが内容が古い記事
How to(手順):
- AnalyticsとSearch Consoleで対象記事を洗い出す。
- 見出し再構成、最新データ追記、メタの改善を実施。
- 旧記事をSNS・メルマガで再告知して再クロールを促す。
次の一歩:Search Consoleの「検索パフォーマンス」で直近90日でCTR/表示が落ちた記事を1つ選ぶ。
拡大と自動化(Day 76–90) — 流入を安定化させる
結論:この時期は「運用の自動化」と「外部施策(被リンク・コラボ)」にリソースを振る。長期的な順位安定に繋がります。
理由(Why):SEOの効果は時間をかけて積み上がるため、運用フローを整え再現性を確保すると効率が上がる。Ahrefs
外部施策と関係構築
- 業界メディアへの寄稿、関連サイトとの相互参照
- 被リンクよりも「価値ある参照」を作る意識
運用の自動化
- 定期レポート(週次:流入・KW動向)をテンプレ化
- 更新候補の自動抽出(GA/SC連携のスプレッドシート)
How to(手順):
- 月次で更新候補CSVを自動作成する(GA4+Search Console連携)。
- 月1回の編集会議で優先度を決定。
- 外部向けの寄稿やゲスト投稿を月1件目標で開始。
次の一歩:更新候補の自動抽出シートを作る(テンプレだけでもOK)。
90日ロードマップ(簡易表)
期間 | 主なタスク |
---|---|
Day1–14 | 基本設定(SSL, Search Console, 速度改善) |
Day15–45 | コア記事3本+ロングテール記事量産 |
Day46–75 | データで記事刷新・内部リンク最適化 |
Day76–90 | 外部施策・運用自動化の設計 |
出典
- 「How long does SEO take」— Ahrefs(SEOの現実的な期間について)。Ahrefs
- 「Historical optimization(古い記事の最適化)」— HubSpot。古い記事更新でトラフィック増の事例。HubSpot Blog
- 「SEO Starter Guide」— Google Search Central(技術的な基本)。Google for Developers
まとめ
立ち上げ直後の90日は「基礎を固め、軸となるコンテンツを作り、既存資産を磨く」――この三本柱を回す期間です。目先の順位に一喜一憂せず、3ヶ月〜6ヶ月の見通しでPDCAを回すことが最短の近道です
コメント